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日本語指導が必要な外国籍の児童・生徒について

外国籍の子供が、日本語での日常会話が十分にできなかったり、日常会話こそできても、同じ学年の日本人の子たちに比べて日本語が充分でないために授業についていけないということにならないためにどうしたらいいのでしょうか?

日本語指導が必要な外国籍の児童・生徒の現状

まず、現状はどうでしょうか?

学校種類別 在籍状況

文部科学省から、 全国の公立小学校、中学校、高等学校、義務教育学校、中等教育学校及び特別支援学校を対象とした、日本語指導が必要な児童・生徒の数が公表されています。

H28年度の日本語指導が必要な児童・生徒数は、

・小学生…22,156人

・中学生…8,762人

・高等学校…2,915人

・義務教育学校…159人

・中等教育学校…52人

・特別支援学校…261人

合計の児童生徒数は、34,335人となっています。

都道県別 在籍状況

都道府県別では、人数が多い順に、

1位…愛知県 7,277人(小学校:5,049人、中学校:1,959人、高等学校等:269人)

2位…神奈川県  3,947人(小学校:2,509人、中学校:837人、高等学校等:565人)

3位…東京都  2,932人(小学校:1,564人、中学校:814人、高等学校等:554人)

4位…静岡県 2,673人(小学校:1,739人、中学校:647人、高等学校等:287人)


5位…大阪府 2,275人(小学校:1,067人、中学校:835人、高等学校等:373人)

となっています。

愛知県が突出して日本語指導が必要な児童・生徒が多いことがわかります。

※高校学校等とは、高等学校・義務教育学校・中等教育学校・特別支援学校の合計です。

母国語別外国人児童・生徒数

日本語指導が必要な児童・生徒の母国語は何が多いでしょうか。愛知県を例にみてみると、

1位…ポルトガル語 3,223人(小学校:2,249人、中学校:900人、高等学校等:74人)

2位…タガログ語 1,606人(小学校:1,080人、中学校:433人、高等学校等:93人)

3位…中国語 881人(小学校:610人、中学校:230人、高等学校等:41人)

4位…スペイン語 833人(小学校:575人、中学校:240人、高等学校等:18人)

5位…英語 124人(小学校:92人、中学校:26人、高等学校等:6人)

となっています。

ポルトガル語を母国語とする児童・生徒が4割以上いることがわかります。

日本語指導が必要な児童・生徒に対する「特別の教育課程」

通常の教育課程による指導だけでなく、児童・生徒の日本語能力に応じた特別の日本語指導が 必要な場合、「特別の教育課程」を編成して指導を行うとされています。

「特別の教育課程」を編成するにあたっては、日本語指導の目的は、

①日本語能力の向上 (学校生活に適応するための日本語能力も含む。)

②在籍学級において、日本語で各教科等の学習活動に参加できる能力の養成 を念頭におき、学校において、個々の児童生徒の日本語能力等に応じた具体的な目標や内容等を含む指導計画を作成する。

また、授業時数の1単位の時間は、学校教育法施行規則に定める小・中学校等の1時間単位(45分又は50分)に 準じるものとするとされています。

名古屋市の取り組み

名古屋市教育委員会では、名古屋市立の小中学校に通う児童・生徒のために以下の教室を開催しています。

「初期日本語集中教室」…日本語が全く理解できない児童・生徒に対して、初歩的な日本語や基本的な日本の学校生活習慣についての学習を行っています。

「日本語通級指導教室」…日常会話をすることはできるが、授業で使う言葉がわからない児童・生徒に対して、学習言語の指導を行っています。

いずれも、詳しい内容やお申込みについては、お子様が現在通学されている学校や、日本語教育相談センターにお問合せください。

その他の自治体でも、日本語指導が必要な児童・生徒に対し、各々取り組みをされていることと思います。積極的に活用して、日本語を上達させ、楽しく日本で暮らしていただけるとうれしいです。

日本人の方も、もし日本語のことで困ってる外国人の方がいらっしゃったら、是非教えてあげてくださいね。

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